かぼちゃは約500年前に日本に伝わったと言われており、「カンボジア」から伝わったことでその発音がなまって「かぼちゃ」になったそうです。名寄地域では「えびす」や「味平(あじへい)」「味皇(あじおう)」など数種類が栽培されています。名寄のえびすかぼちゃは全国でも有数の生産高を誇り、その信頼から今では全国各地で販売されております。
そもそも名寄のかぼちゃ作りは昭和42年に智恵文・風連・名寄の生産者6名がこの地方にえびすかぼちゃを導入した事に始まります。現在のJA道北なよろ青果部の前身である道北青果連を作るきっかけとなった「えびす会」を立ち上げ、そして商品を「なよろえびす」として、本州の市場に売り込んだのです。代金より輸送費の方が高かったり、運ぶ途中で腐敗するなど商品の価値に問題が出たりといった理由から当初は苦労の連続でしたが様々な努力の結果、良質な商品であることが次第に認められそして信頼され、他産地の物より高値で取引されるようになったのです。
上記のような経緯はあったとはいえ、えびすかぼちゃに限らず名寄地域のかぼちゃがなぜ有名なのかという根源は、やはり味がおいしい事にあります。その秘密はこの地方の気候の特徴でもある、昼夜の寒暖差が大きいということにあります。夏場では昼間に30℃を越え夜になると20℃前後まで落ちるという特徴的な気候が、かぼちゃの甘みをぐっとひきだし、病害虫の発生も少ないこの地域はクリーンな栽培を実現できるので、良質なかぼちゃの産地として有名になりました。甘みだけでなく、身の柔らかさ、そしてほくほくとした食感がたまらない一品です。
現在では早生品種の導入や、味・品質などの消費者ニーズに応えることで、皆さんに評価いただいています。