順調に回復
先週23日の画像ですが、当地区のグリーンアスパラは順調に回復いたしました。
一時は、回復の度合いも遅いのではではと、心配しておりましたが、通常以上に回復したかと思われます。
25日の20トン以上の受入れをピークに現在は、気温の影響もあり、10トン程度に受入れ数量が低下しておりますが、再度、高温に恵まれますと、力強くアスパラが伸び、20トン近い出荷量になると思います。
堆肥の有効性
智恵文地区の上野さん宅の圃場ですが、畑の一角に、この様に堆肥が野積みされています。
この場所の土質は、本来、泥炭と言われる土壌で、泥炭土壌の特徴としては、分解の進んでいない植物遺体が厚さ30cm以上堆積した有機物層をもつ土質で、恒常的に水分を多く含み、ほとんどの作物が、水焼けしてしまい、作物が育ちにくい環境でしたが、国の補助事業等により、明渠排水、及び、暗渠排水を、整備し水分を抜くことにより、植物遺体の分解が進み、他の土地よりも、有機物が、より多く富んだ土壌に改良されておりますが、さらに、有機物を投入し、作物自身に抵抗力をつけて、病気にかかり難い食物を作るよう努力しております。
本題に戻りますが、上野さん宅の堆肥についての特徴ですが、循環型堆肥です。
自分の家で作付けした麦のワラを、畜産農家に供給し、畜産農家は牛の寝床に、麦わらを敷き詰めることにより、乳房が清潔に保たれるため、大腸菌などの繁殖を抑え、良質な牛乳を生産し、毎日寝床のワラを交換することにより、より多くの麦ワラが、堆肥と混ざり合います。麦はバーク堆肥に比べ、有機分解しやすく、畑に早く還元できます。
又、野積みすることにより、水分が抜け易く、ミミズの多く含んだ堆肥が、出来上がります。
アスパラ畑は、一度定植すると、10年以上収穫するために、トラクター、人間の踏みつけによって、土が鎮圧され固まってきますが、ミミズが多く含む堆肥を投入する事により、ミミズが土の中を歩き回り、穴を開け、空気と、水の浸透しやすい土を、作っています。
問題点は、充分完熟した堆肥を利用しなければ、有機物が分解するのに必要とする養分が、石灰質と窒素なので、Phが下がりますので、土壌診断を定期的に行い、適正な施肥に努める必要があります。
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